【トッテナム移籍史】15-16シーズン編

15-16シーズンのトッテナムの補強、放出を振り返る。

加入・退団選手の一覧

このシーズンはソン・フンミンやトビー・アルデルヴァイレルトが加入。

その一方でレノンやカブールを放出。またベイルマネーで獲得した4選手もいなくなる。

ソン・フンミン獲得。ケインとの最強コンビ完成。

レバークーゼンからソン・フンミンを獲得するも、1年目は4G1Aとあまり活躍できなかった。

しかし2年目以降は2桁ゴールを連続で決め、21-22シーズンは23Gを決めてアジア人初の得点王になる。

ソンのリーグ戦の成績(Transfermarktを参照)

またソンといえば、ケインとのコンビネーションが抜群。

2022年2月26日のリーズ戦でコンビネーションゴール数が37になり、プレミアリーグ歴代1位になる。(ソン18G、ケイン19G)

意外なことに15-16シーズンはコンビネーションゴールが無く、初ゴールは16-17シーズン第4節のストーク戦だった。

その後着実にゴールを積み重ね、20-21シーズンにはセインツ戦で4Gを決めるなど一気に数字をあげていく。

ソン・ケインのコンビネーションゴールの記録

この他にもソンはプシュカッシュ賞(※)を獲得し、トッテナムでも年間最優秀選手になる。(※)19-20シーズン第16節バーンリー戦のゴール

ケインと並び、トッテナムにとって必要不可欠な選手であることは間違いないだろう。

フェルトンゲンの相棒が加入し、ディフェンスが強固に。

トビー・アルデルヴァイレルトの獲得により、トッテナムの守備面が安定した。

14-15シーズンは失点数が53だったが、15-16は35になり、マンチェスターユナイテッドと並びリーグ1位になる。

アルデルヴァイレルトはこのシーズン38試合全てに出場し、PFAのペストイレブンに選ばれる。

16-17シーズンは失点数をさらに減らして26を記録し、リーグ1位になる。

これまでトッテナムはディフェンス面に不安にあったが、トビーが加入したことで守備が堅くなった。

ここでアルデルヴァイレルトの15-16シーズンのデータを出してみた。(データは全てSquawkaを参照)

比較選手はこのシーズンTOP4に入ったチームの中で、CBとして一番出場した選手と相棒のフェルトンゲンである。

攻撃・パス面を見てみると、「アシスト」「決定機創出数」「縦パス数」が1位であることから、他の選手よりも攻撃に貢献していることが分かる。

守備のほうでは「タックル成功率」「パスカット」「クリーンシート」は5位だが、他は3位以上であった。全試合に出場しながら、「失点」「イエローカード」が少ないことから、ミスが少ないディフェンダーと言えるだろう。

またフェルトンゲンの順位も出してみて、お互いの弱点をサポートし合っていることが分かる。

このデータからも良いCBコンビであったことが分かるだろう。

このシーズンはトリッピアも獲得。

トリッピアの特徴といえば、キック精度の高さである。

トリッピアに関しても、他の選手と比べたデータを出してみた。(一番出場数が多かった18-19シーズンのデータ)

「クロス成功率」「オープンプレイでの成功したクロスの数」「成功したクロス・コーナーの数」が1位であり、このデータからもキック精度の高さが分かる。

また「アシスト数」は少ないが、「決定機創出数」は1位だった。

近年トッテナムは引いた相手をなかなか崩せず苦戦している。これはエリクセンだけでなく、トリッピアの退団も関係しているだろう。

また実はフリーキックもうまい。(エリクセンが担当していたので、トッテナムではほとんど蹴っていないが)

18-19シーズンのホームのフラム戦、ロシアワールドカップ準決勝のクロアチア戦のフリーキックを覚えている人も多いだろう。

フェルトンゲンの後継者になれなかったヴィマー。エンジエも微妙だった。

左利きCBのヴィマーもこのシーズンにケルンから移籍した。

1シーズン目は、フェルトンゲンが怪我で欠場した23節~32節に先発出場。

その間の成績は7勝2分け1敗7失点で、フェルトンゲンの穴を埋めていた。

しかし、フェルトンゲンが復帰してからはまたベンチに戻ってしまう。

翌シーズンは5試合のみの出場となり、17-18シーズンにストークへ移籍する。

おそらくフェルトンゲンの後継者としてヴィマーを獲得したが、フェルトンゲンとアルデルヴァイレルトのCBコンビが鉄壁だったこともあり、なかなか試合に出ることができなかった。

またスピードが魅力のエンジエも加入したが、怪我による長期離脱もあってリーグ戦は8試合1Aと寂しい成績だった。

その後16-17にマルセイユへローン移籍、17-18に完全移籍となった。

放出面ではベイルマネーで獲得した7選手のうち、早くも4選手が移籍した。

この他にもカブールやレノン、タウンゼントを放出。

特にレノンはトッテナムを好きになるきっかけとなった選手の一人だったので、ここで移籍になったのは個人的に残念だった。

15-16シーズンにソンとアルデルヴァイレルトが加入したことで、攻撃と守備の両方が向上した。

トッテナムはここから4シーズン連続でCL権を獲得し、16-17シーズンにはクラブ史上最高の2位で終える。

ここまで躍進できたのは、この二人の活躍があったからだろう。

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