「トゥドルって、そもそもどんなサッカーをする監督なのか?」
「監督が変わってチームはどう変わるのか?」
トゥドルがトッテナムの監督に就任したことで、そう感じているファンも多いのではないだろうか。
監督の戦術によってチームの戦い方は大きく変わるため、今後のスパーズのスタイルがどうなるのかは気になるポイントである。
本記事では、これまでヴェローナやマルセイユ、ユヴェントスで指揮を執ってきたトゥドルの戦術的特徴を整理し、トッテナムにどのような変化をもたらすのかについて解説していく。
この記事を読むことで、トゥドルがどんなサッカーを志向しているのか、そして彼の就任によってスパーズの戦術がどのように変化するのかをイメージできるようになるはずだ。
トゥドルの基本情報
■ 基本情報
生年月日:1978/04/16
国籍:クロアチア
主要フォーメーション : 3-4-2-1
平均監督在任期間 : 0.68 年
■ 監督経歴

トゥドルはトッテナムを立て直すことができるのか?
トゥドルは近年、ヴェローナやラツィオ、ユヴェントスでシーズン途中から監督に就任している。
それぞれのクラブにおける就任前後の成績は以下の通りである。
エラス・ヴェローナ(21-22)
<就任前>
0勝0分3敗 勝ち点0 平均勝ち点0
<就任後>
14勝11分10敗 勝ち点53 平均勝ち点1.51 順位9位
ラツィオ(23-24)
<就任前>
13勝4分12敗 勝ち点43 平均勝ち点1.48 順位9位
<就任後>
5勝3分1敗 勝ち点18 平均勝ち点2.0 順位7位
ユヴェントス(24-25)
<就任前>
13勝13分3敗 勝ち点52 平均勝ち点1.79 順位5位
<就任後>
5勝3分1敗 勝ち点18 平均勝ち点2.0 順位4位
このように、いずれのクラブにおいても就任後は平均勝ち点を向上させており、短期間でチームの成績を改善してきた実績があることが分かる。立て直しに長けた監督であると考えられ、トッテナムにおいてもチームの再建に貢献する可能性は十分にあるだろう。
トゥドルの基本戦術|どんなサッカーをする監督?
基本フォーメーションは「3-4-2-1」
トゥドルはCBを3人並べる「3バック」を主に採用する。
マルセイユやラツィオ、ユヴェントスを指揮していた際のデータを見ると、主に3-4-2-1を使用していることが分かる。
3-4-2-1のメリット・デメリットは下記である。
メリット
・前線に人数を多く配置できるため前からプレスをかけやすい
・中盤で数的有利な状況を作りやすい
デメリット
・WBの裏のスペースを突かれやすい
・WBの負担が大きい
・5-2-3の守備ブロックを形成した場合、中盤2人の守備範囲が広がり、負担が大きくなる

ボール保持時は「3-2-5」へ変化
ボールを保持した際にはWBが前線へと移動し、3-2-5の形へと変化する。WBがサイドに広がって幅を確保することで相手守備を押し広げ、中央にスペースを生み出すことが狙いだ。
攻撃の組み立てはCB3人と中盤2人が担うが、中盤にボールが入ると素早く前を向き、縦パスで一気に前進する。ポゼッションによる崩しよりも、縦方向への推進力を重視した攻撃が特徴である。

マンツーマンディフェンスとハイプレス
トゥドルの戦術の大きな特徴が、マンツーマン気味の守備とハイプレスである。
各選手が相手を捕まえる形で守備を行うことでパスコースを制限し、相手に自由なプレーをさせない。
また、前線の選手が積極的にプレッシャーをかけることで相手のビルドアップを妨害し、ミスを誘発する。ハイプレスによって相手にロングボールを蹴らせて回収したり、サイドへ誘導して数的優位を作りボールを奪う場面も多く見られる。
ボールを奪ったらすぐゴールへ
パスを回してゆっくり攻めるスタイルではなく、ボールを奪った瞬間に素早く前進することを重視している。相手の守備が整う前に縦パスやドリブルで一気にゴールへ向かい、効率よくチャンスを作り出す。
また、攻撃中にボールを失った場合でもすぐに取り返しにいく。近くの選手が素早くプレッシャーをかけることで相手のカウンターを防ぎ、再び攻撃につなげることができる。
サイドを支える「ウイングバック」がカギ
このシステムの中で重要な役割を担うのがウイングバックだ。攻撃時にはサイドで幅を取りながら前線に参加し、守備時には自陣まで戻って5バックを形成する。
このように攻守の両面で重要な役割を担うため、高い運動量が求められ、WBの負担が大きくなりやすいというデメリットもある。
トゥドル就任によってトッテナムはどう変わるのか
最後に、トゥドルが就任したことでトッテナムがどのように変化するのかについて見ていく。
3バック導入の可能性
トーマス・フランクも3バックを使用することはあったが、基本は4バックが中心だった。一方でトゥドルは、3バックを基軸とした戦術をチームに浸透させる可能性が高い。
3バックを採用することで、攻撃時には前線に人数をかけることができ、守備時にはWBが最終ラインまで戻ることで5バックを形成できるなど、試合状況や相手に応じて柔軟にシステムを変化させることが可能となる。
WBの重要性の増加
3バックの導入に伴い、ウイングバックの役割はこれまで以上に重要となる。攻撃時にはサイドで幅を取りながら前線に参加し、守備時には最終ラインまで戻る必要があるため、高い運動量が求められるポジションである。
トッテナムは現在、ペドロ・ポロとウドジェが負傷離脱しており、このポジションはトゥドルにとって悩みどころとなる可能性がある。彼らが復帰するまでWBを誰に任せるのかは、今後の注目ポイントとなるだろう。
インテンシティ重視のスタイルへ
攻撃面では、ボールを奪った直後に素早くゴールへ向かうスタイルへと変化する可能性が高い。前線からのハイプレスでボールを回収した後、相手の守備が整う前に縦パスやドリブルで一気に攻め込むことで、少ない手数でもチャンスを作り出すだろう。
その一方で、プレスが機能しなかった場合にはWBの裏のスペースを突かれ、失点のリスクにつながる可能性がある。
まとめ
本記事では、トゥドル監督の基本戦術やこれまでの指導チームにおける特徴をもとに、どのようなサッカーを志向する監督なのかを整理してきた。
トゥドルは3バックをベースに、前線からのハイプレスとボール奪取後の素早い攻撃を重視する、インテンシティの高いスタイルを特徴としている。
この戦術がトッテナムに導入された場合、攻守の切り替えを重視したよりダイレクトなサッカーへと変化する可能性がある。一方で、WBの負担増加や守備時のスペース管理といった課題も生じるだろう。
今後、トゥドルの戦術がトッテナムの現有戦力にどのようにフィットするのかが、チームの成績を左右する重要なポイントとなりそうだ。

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